未分類

渋沢栄一 歴史散歩④ 洋紙発祥の地 王子製紙の設立

王子2024年3月9日

〈2024年3月9日撮影)

明治になって間もなくの1873年(明治6年)、東京都北区王子に「抄紙会社」が設立されました。輸入に頼っていた洋紙の国産化を目指して渋沢が中心になって設立しました。76年に「製紙会社」に改称、さらに1893年(明治26年)、商法施行に伴って「王子製紙株式会社」へと改称しました。渋沢はパリ滞在中、新聞による情報伝達の速さに驚きます。数日前に起こったニュースの詳細が今日の新聞に載っている。それが多くの人に読まれ、社会や政治、経済を変えていく。それを可能にしたのが、大量の紙(新聞紙など)を生産できる製紙会社が存在するからだ。経済活動の交換手段として欠かせない紙幣も紙で作られている。日本にも昔から和紙があるが量産できない。洋紙を造る製紙会社を日本にも設立しよう。こんな渋沢の願いが王子製紙の誕生となりました。

(注)王子製紙と関連して、渋沢栄一歴史散歩⑤は「最初に洋紙印刷された新聞社はどこ?」、歴史散歩⑥は「渋沢万札はここで印刷、国立印刷局王子工場」です。

 

 

 

 

 

 

作成者: tadahiro mitsuhashi

三橋規宏 経済・環境ジャーナリスト 千葉商科大学名誉教授 1964年、日本経済新聞社入社。ロンドン支局長、日経ビジネス編集長、論説副主幹などを経て、2000年4月千葉商科大学政策情報学部教授。2010年4月から名誉教授、専門は経済学、環境経済学、環境経営学。主な著書に「新・日本経済入門」(編著、日本経済新聞出版社)、「グリーン・リカバリー」(同)、「環境経済入門4版」(日経文庫)「サステナビリティ経営」(講談社)、「環境再生と日本経済」(岩波新書)、「日本経済復活、最後のチャンス」(朝日新書)など多数。中央環境審議会委員、環境を考える経済人の会21(B-LIFE21)事務局長など歴任。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です