はじめに
昨年発行された新1万札の顔、渋沢栄一は「日本資本主義の父」、「日本近代化の父」などと称せられています。明治維新を挟んでパリに1年半近く駐在し、フランス、イギリス、ベルギー、オランダ、イタリアなどを歴訪し、多くのことを学びました。特にヨーロッパの経済発展に、株式会社が大きな役割を果たしていることに感銘を受けした。帰国後、その経験を活かし、多くの株式会社を設立、その運営に携わってきました。一方、社会事業家としての顔も持ち、困窮者救済保護施設や病院、教育機関など社会事業関連施設の設立、運営でも大きな貢献をしてきました。亡くなるまでに、約500の企業、約600の社会事業施設の設立、運営に携わりました。
渋沢の足跡を辿り、現場で撮影した写真をまとめたのが、今回の連載、「渋沢栄一 歴史散歩」です。初回は東京都北区・飛鳥山公園にある渋沢史料館です。
渋沢史料館には彼が生きた時代の写真や手紙類などを含め豊富な資料が展示されています。写真は史料館入口脇にある渋沢栄一の石像です。〈2024年4月13日訪問)